【受賞】石坂・村上研・院生が野菜や果物に含まれるポリフェノール「ケルセチン」が母乳を介して子に移行することを解明
フードホルミシス研究室(石坂・村上研究室)に所属する院生が、野菜や果物に含まれるポリフェノールの1種である「ケルセチン」をマウス母乳や乳児用調製粉乳(粉ミルク)から検出し、また、そのマウス母乳を飲んだ仔マウスの生体内にもケルセチンが存在することも確認しました。これによってケルセチンが母から子へと移行していることを明らかにしました。ケルセチンについては体内でどのような働きをしているかなど、未解明なことが非常に多く、今回の研究はそのメカニズムの解明につながる大きな一歩となる成果だったようです。
この成果を2022年12月6~11日に東京で開催された第22回国際栄養学会議(22nd IUNS-ICN International Congress of Nutrition)にて発表したところ、「Young Investigator Excellent Abstract Award」を受賞しました。この賞は、本大会で優秀な発表をした若手研究者に授与されるものです。
Title:Infants may be exposed to quercetin and its metabolites via breast and formula milk
Authors:Nao Fujiwara, Rie Mukai, Akira Murakami, Akari Ishisaka
また、本研究成果を含む論文が、日本農芸化学会の英文誌であるBioscience, Biotechnology, and Biochemistry(BBB)誌に受理されました。
Title:Transfer of quercetin ingested by maternal mice to neonatal mice via breast milk
Authors:Nao Fujiwara, Rie Mukai, Miyu Nishikawa, Shinichi Ikushiro, Akira Murakami, Akari Ishisaka
DOI: 10.1093/bbb/zbad007