2025.04.27
【授賞】大橋瑞江研究室の大学院生がヒノキの細根の季節動態を明らかにし、学生ポスター賞を受賞

皆さんは樹木と聞くと何をイメージしますか。大きく雄大な姿のくすのきや、黄葉で色づく銀杏の葉、あるいは花粉症の元凶となっている杉を思い浮かべる人がいるかもしれません。このように私たちがイメージする木はいずれも地上の姿ですが、それを土の中で支えているのが「根」、そしてその最末端で、土壌資源の獲得やその輸送を行っているのが「細根」です。
環境デザイン系の大橋瑞江研究室ではこの細根の動態解明に取り組んでいます。このたび、当ゼミの大学院生が「自動化された根圏画像処理による細根フェノロジーの解明」と題する研究発表を日本森林学会(※)学術大会で行い、220件の学生のポスター発表の中から学生ポスター賞に選ばれました。
この研究では土壌中に市販のスキャナを埋設し、繰り返し内部を撮影することで、野外で生育するヒノキ人工林の根の季節動態を明らかにしました。この中で本来は膨大な時間がかかる画像解析を、「深層学習」を用いることで高精度かつ高速に行い、これまでにない新しい知見を獲得しました。
大橋研究室では今後もさらに細根動態の研究を進められるようです。
※日本森林学会は、1914(大正3)年に創立された、森林・林業を総合的に扱う学会です。会員数は約3000名で、森林の価値や機能に関する研究の発展に努めています。
