中学のとき、友人が不登校に。それが教育への関心の原点(尾﨑公子ゼミ)【兵庫県立明石城西高校出身】
「学ぶ」楽しさを知った高校時代
中学までは正直、勉強が苦手でした。そんな私を変えてくれたのは、生徒の自主性を重視する高校の環境と、受験のために通った塾でした。
高校では勉強すること自体が楽しかったです。問題が解けた時の達成感や、勉強して身についたことが実際に使える喜びを感じたからです。英語を勉強して、ニュースで流れる英語が分かったり、洋書や洋画が見れたり、世界が広がったように思えました。
興味あるものがいっぱい。私に合う大学は・・・・
私には興味があるものがいっぱいで、なかなか進路を決められませんでした。情報系の分野にも興味があったし、光で野菜を育てるような技術にも関心がありました。また、中学生の頃、不登校だった友達がいた経験から、教育問題を学びたいとも思っていました。
私は何を学びたいのか、将来、どうなりたいのか・・・本当に悩みました。その答えを見つけたくて、大学のHPを調べ、それぞれの学部にどのような研究室があるかもとことん調べました。
オープンキャンパスがきっかけで「環境人間学部」へ
高校の夏休み、友達に誘われて、環境人間学部のオープンキャンパスに参加しました。そこで、杉山武志先生のミニ講義「地図を描いてみる」を受講。実際に講義を体験できたのは貴重で、とても印象に残りました。
興味が尽きない私にとって、環境人間学部の文系も理系も学べるというところにとても引き付けられ、ここなら幅広い分野を学ぶことができるのではと受験を決めました。
刺激を受けたディスカッションの講義
以前から議論することが好きだった私は、竹端寛先生のディスカッションの講義が刺激的でした。
毎週、指定された書籍を授業までに読み、新しく知ったこと、疑問に思ったこと、議論したいことを300字にまとめます。授業ではそれをもとに先生や受講生とディスカッションし、答えを出す。講義終わりに先生から逆の意見が出され、再びもやもやしたところをよく考えて、自分なりの答えを出す。
公害、貧困、ジェンダーなどテーマは多岐にわたり、いろんなことに問題意識を持ち、考えることができました。
私の中の教育への問題意識を深めたい「人間形成系」を選択
環境人間学部では、1回生の最後に「人間形成系」「国際文化系」「社会デザイン系」「環境デザイン系」4つの系の中から一つを選ばなければならないのですが、私は選択肢を広げすぎるタイプなので最後まで悩みました。
でも、中学生の時に不登校の友達から感じた教育への問題意識を深めたいとおもい、人間形成系を選びました。2回生になって系の必修科目である環境人間学演習Ⅰ(フィールドワーク)で、定時制の姫路北高校の校長先生にインタビューする機会があり、生徒と接する上での距離の大切さなどの話を聞くことができました。
尾崎公子ゼミでの研究発表が学部フォーラムで学部賞・学生が選ぶ聴衆賞に
3回生にあがるときに、先の演習Ⅰでお世話になった尾崎公子先生のゼミに所属することになり、ゼミの同期5人と一緒に姫路北高校を対象に研究することになりました。自己肯定感(ありのままの自分を肯定する感覚)を高める要因、環境とは何かを明らかにするために、生徒へのアンケートやインタビューも行いました。
この成果を学部のプレゼンイベントである「環境人間学フォーラム」で発表したところ、ありがたいことに学部長賞・聴衆賞をいただきました。
幅広い視野をもって、未来へ進む
就職を意識する頃から、高校生のときから抱いていた情報系への興味が深まり、この春に地元のIT企業「ナノコネクト」に就職内定。この企業はITのサービスを、本当に幅広い業種の企業に提供していて、いろいろなことに興味をもつ私の性格を活かせるのではないかと思っています。
私は社会人になっても学び続けたい。たくさんの人と出会い、話を聞き、いろんなことを吸収していきたいと思っています。
後輩のみなさんにも、自分が何に興味があって、何を学びたいのかよく考えて、視野を広くもって進路を決めてほしいと思います。