子どもの頃からの憧れの地で、日本アニメに対する中国人ファンの行動を研究(中国語訳あり)(大学院・井関崇博研究室)
はじめに
こんにちは。中国から来た留学生です。子どもの頃から、日本のアニメや音楽、歴史などの文化が大好きでした。2022年6月、新型コロナの状況が落ち着き始めた頃、私は日本留学の道を歩み始めました。大阪の日本語学校で日本語を学びながら大学院受験の準備を進め、2024年4月に兵庫県立大学大学院環境人間学研究科に入学しました。
日本への留学と兵庫県立大学大学院進学のきっかけ
なぜ日本で大学院に進学しようと思ったのか。一言で言えば、少し不純かもしれませんが、「日本の学園生活」への憧れがあったからです。ここでいう「学園生活」はアニメやドラマ、さまざまな作品の中で描かれる、高校・大学・大学院までを含めた広い意味での日本のキャンパスライフのことです。仲間と学び、語り合い、ともに時間を過ごす姿に、私は強く惹かれていました。
日本の学生にとって大学院進学は、自分の専門分野への関心から選ぶ道かもしれません。中国の学生にとっては、就職環境や学歴社会の影響で進学を選ぶ人も少なくありません。当時の私にとって大学院進学は、「夢を実現するための方法」の一つでした。
日本での就職活動の際、ある出版社への作文で「私の夢は日本の男子高校生になることです」と書いたことがあります。少し冗談のように聞こえるかもしれませんが、それは日本の青春や学校生活への純粋な憧れを表した言葉でした。そして、中国で通っていた大学時代の知り合いと家族の支えもあり、日本に留学する決意を固めました。
日本にきて最初の一年半、日本語学校に通っていた頃は決して順調ではありませんでした。最初に書いた研究計画書は、どこか「立派に見せたい」という気持ちが強く、内容よりも“見た目のインパクト”を意識していたように思います。何度か大学院受験に失敗した後、冬季入試前に兵庫県立大学を訪れ、井関崇博先生と初めて面談をしました。その面談は、私にとって大きな転機となりました。
具体的な言葉は覚えていませんが、「せっかく日本に来たのだから、自分が本当に好きな日本アニメを研究してみてはどうか」というお話をいただきました。このアドバイスを受けて私は研究計画書を書き直、その後に続く2年間の研究の基盤を築くことができました。
大学院での研究内容―人々の人生・生き方に影響を与えるアニメ
私の研究テーマは、「日本アニメコンテンツの海外展開に伴う中国人ファンの行動」です。一見すると趣味の延長のように見えるかもしれません。しかし、私にとってそれは単なる「好き」ではありません。アニメは多くの人の青春の一部です。それは成長の過程に寄り添い、物事の見方にも影響を与えます。同じ作品でも、国が違えば受け止め方が変わることがあります。なぜそのような違いが生まれるのか。なぜある作品に強く心を動かされ、舞台となった場所を訪れる人がいるのか。そこには文化背景や社会環境、そして個人の経験が深く関わっています。
少しだけ研究について紹介します。好きな作品の続編が制作されたことをきっかけに、その作品が中国では炎上し、日本では引き続き高い人気を保っているという現象に関心を持ちました。同じ作品であるにもかかわらず、なぜここまで受け止め方が異なるのか。この疑問が研究の出発点です。
研究は、この同じ作品を対象に二つの側面から考えています。一つ目は、炎上時のネット評論をテキスト分析し、炎上の理由、中国のファンがどのような価値観や感情を示しているのかを探ることです。二つ目は、その作品の舞台を繰り返し訪れる「反復的な聖地巡礼」に注目することです。中国人ファンへのデプスインタビューを通して、なぜ何度も足を運ぶのか、その行動、意識の変化を明らかにしました。
研究の途中で、「アニメを研究することに意味はあるのだろうか」と悩んだこともありました。その迷いを払拭してくれたのが、2024年11月の日本広報学会での初めての学会発表でした。ポスター発表という形式でしたが、足を止めてくださった先生方や学生の皆さんは、とても真剣に話を聞いてくださり、さまざまな意見や感想をくださいました。そのとき、「本気で考えた問いは、きちんと受け止めてもらえる」ということを実感しました。この経験は、私に大きな自信と励ましを与えてくれました。
そしてもう一つ強く感じたのは、自分の好きなことを研究できるというのは、本当に幸せなことだということです。好きだからこそ自然に疑問が生まれ、もっと知りたいという気持ちが湧いてきます。研究は決して楽な道ではありませんが、心から関心を持てるテーマだからこそ、前向きに取り組むことができました。この2年間の研究は、学問的な訓練であると同時に、とても楽しく、充実した時間でもありました。
研究とは、遠い世界の特別なものではありません。自分が本当に関心を持っていることから始まり、少しずつ問いを深めていくものだと感じています。
研究室での学び
井関研究室での2年間、私は文系研究の方法を基礎から学びました。特に質的分析の考え方は大きな学びでした。言葉の背景にある意味を読み取り、論理を組み立てていく力を身につけることができました。また、研究は「自分が理解すること」だけでなく、「他者に伝えること」も重要だと学びました。研究成果が共有され、対話が生まれてこそ、意味を持つのだと感じています。
研究以外にも、研究室の活動やひょうご観光本部の観光人材育成事業での交流や発表など、さまざまな経験をさせていただきました。留学生として、これらはかけがえのない人生経験になりました。かつて憧れていた日本の学園生活は、この2年間で現実となりました。
修了後の展望
現在、修了を迎え、私は中国に帰国して就職する予定です。日本での就職も決まっていましたが、総合的に考え、帰国を選びました。今後は食品関連の貿易会社で、中日市場を担当する予定です。
大学院での経験は、私に広い視野と多角的な思考力を与えてくれました。それは今後の仕事や人生においても大きな支えになると感じています。個人の力は小さいかもしれません。しかし、研究や仕事を通して、中日両国の理解が少しでも深まるのであれば、それは私にとって何よりも嬉しいことです。
私にとっての大学院生活
最後に、私が考える大学院生活についてお話ししたいと思います。大学院は、最初から強い研究への情熱を持っていなければ選べない道、というわけではないと思います。実際にその道を選び、研究を続けていく中で、少しずつ自分だけのテーマや、自分だけの情熱が見つかっていくのではないでしょうか。
また、大学院では多くの人と出会い、さまざまな意見に触れ、交流を通して学ぶ機会が数多くあります。そうした経験は、自分の視野を広げ、将来の方向性をより明確にしてくれます。この2年間で、私は中国から来た留学生や日本人学生と多く出会いました。短期の交換留学生もいれば、長期で日本に留学している学生もいます。異なる背景や成長環境を持つ仲間と共に学び、語り合う時間は、とても貴重で印象深いものでした。そうした出会いの中で、異文化理解の大切さをより強く実感しました。
これからも、より多くの中国人留学生が兵庫県立大学に来て、中日間の学びと交流、そして相互理解がさらに深まっていくことを願っています。
自我介绍
大家好,我是一名来自中国的留学生。
从小我就很喜欢日本的动漫、音乐和历史等文化。2022年6月,随着新冠疫情逐渐结束,我也开始了自己的日本留学之旅。在大阪的语言学校一边提升日语能力,一边准备大学院考试。最终于2024年4月考入兵库县立大学大学院环境人间学研究科。
为什么选择来日本读大学院以及入学兵库县立大学?
如果用一句话来说明选择日本留学的原因,或许听起来有些“不够纯粹”——我憧憬的是“日本的校园生活”。当时在我心中,这里所说的“校园生活”,并不仅仅指高中生活,而是指在动画、电视剧等各种作品中所描绘的,包括高中、大学乃至大学院在内的广义日本校园生活。那种与同伴一起学习、交流、共同度过时光的画面,一直深深吸引着我。
对于很多日本学生来说,选择读研可能源于对某一研究领域的热爱;对于不少中国学生而言,读研往往是面对就业压力与学历竞争的一种现实选择。而对当时的我来说,读研更像是一种实现梦想的方式。
在日本求职时,我曾在写给某出版社的作文中写下自己的梦想——“成为日本的男子高中生”。这句话听起来或许有些玩笑意味,但那其实代表着我对日本校园文化与青春体验的一种向往。大学期间,因为一些机缘与家人的支持,我萌生了来日本继续深造的想法,也真正踏上了这条道路。
来日本最初的一年多,在语言学校的考学并不算顺利。第一版研究计划书,或许还带着一些“想让别人觉得厉害”的思维,更注重形式上的“高大上”,希望别人一眼就觉得“有意义”。在经历了几次考试失败之后,我在冬季入试前来到兵库县立大学,与后来的指导教员井関崇博老师进行了第一次面谈。
那次面谈对我影响很大。虽然已经记不清具体的对话内容,但大致的意思是——既然难得来到日本,不如去研究自己真正喜欢的日本动画,而内容产业的研究方向也与井関研究室更加契合。
正是在那次面谈之后,我重新撰写了研究计划书,也为接下来两年的研究奠定了真正的基础。
关于自己的研究
我的研究围绕日本动画和中国粉丝展开。听起来像是在研究兴趣爱好,但对我来说,它远不只是“喜欢动画”这么简单。
动画是许多人青春的一部分。它陪伴我们成长,也影响我们理解世界的方式。通过研究动画,我开始思考:为什么同一部作品,在不同国家会被赋予不同的意义?为什么有人会因为一部作品产生强烈共鸣,甚至专程前往作品的取景地?这些现象背后,其实隐藏着文化背景、社会环境以及个人经验的差异。
我喜欢的一部作品推出了续作为契机,这部作品在中国引发了“炎上”,而在日本却依然保持着较高的人气。这种截然不同的反应让我产生了兴趣:明明是同一部作品,为什么两国观众的接受方式会如此不同?正是这个疑问,成为我研究的起点。
我的研究以这同一部作品为对象,从两个方面展开。第一,是对炎上期间网络评论的文本分析,试图梳理炎上的原因,以及中国粉丝在讨论中所体现出的价值观与情感表达。
第二,是关注围绕这部作品展开的“反复性的圣地巡礼”。通过对中国粉丝进行深度访谈,我希望了解他们为何会一次又一次地前往作品的取景地,以及在这一过程中,他们的行为动机和意识发生了怎样的变化。
在研究的过程中,我也曾怀疑过,研究“动画”是否足够严肃,是否真的有意义。
让我打消这个疑问的,是2024年11月在日本广报学会第一次参加了学会发表。虽然只是一次海报发表,但每一位来到我海报前的老师和同学,都非常认真地听我讲解,并提出自己的看法与感想。那一刻我深刻地感受到,只要是真诚地思考和探究的问题,就一定会被认真对待。
这份回应让我备受鼓舞,也让我更加坚定了继续研究下去的信心。通过这项研究,我逐渐意识到,内容产业不仅在生产作品,也在创造人与人之间的连接。粉丝的讨论、争论、感动与行动,都是当代文化的一部分。研究这些现象,其实也是在理解我们这一代人跨越国界的情感表达方式。
同时,我也越来越真切地感受到——能够研究自己真正喜欢的事情,是一件非常幸福的事情。因为喜欢,问题会自然地产生;因为喜欢,也会愿意花时间去反复思考与打磨。研究的过程并不轻松,但当研究对象正是自己所热爱的领域时,那种探索的快乐是真实而持久的。对我来说,这两年的研究不仅是学术训练,更是一段充满乐趣与成就感的成长经历。
研究并不是离生活很远的事情。它可以从你真正关心的事物出发,从喜欢的一部作品、一个现象开始,一点点发展成属于自己的问题与视角。这大概是我在这两年的研究中获得最大的感悟。
关于在研究室的学习与研究
在井関研究室两年的学习中,我系统地学习了文科研究的方法,尤其是定性分析的方法。如何分析语言文字背后的含义,如何构建清晰的逻辑链条,这些都成为我研究能力的重要基础。
同时,我也意识到,研究不仅在于自己理解了什么,更在于如何将自己的研究清晰地传达给他人。尤其是文科研究,其价值往往体现在“分享认知”。当研究成果真正被他人理解并产生交流时,研究的意义才真正实现。
除了个人研究之外,我也跟随教授参与了许多校内外的活动与项目。从协助本科三、四年级学生的项目,到参与兵库县的观光人才育成计划,这些经历对作为留学生的我来说,不只是学习,更是宝贵的人生体验。
曾经憧憬的校园生活与社会实践,在这两年里逐渐成为现实。
修了后的展望
如今,3月修了毕业的我即将回国就职。
原本已经在日本获得工作机会,但因为综合考虑,最终选择回国发展。今后将进入一家食品外贸公司,主要负责中日市场相关业务。
研究生阶段的经历,让我拥有了更宽广的视野,也让我学会以更包容和多角度的方式去分析问题。我相信,这种思考能力将对我今后的工作与人生产生长远的影响。
虽然个人的力量微小,但无论是我的研究,还是未来的工作,如果能够为中日之间的理解与交流带来哪怕一点积极影响,那也是我始终珍视并期待的事情。
我所理解的大学院生活
最后,我想谈一谈我所理解的大学院生活。
在我看来,大学院并不是只有从一开始就怀揣着强烈研究热情的人才能选择的道路。很多时候,是在真正走上这条道路之后,在不断思考与探索的过程中,慢慢找到属于自己的研究主题,找到属于自己的热情。
大学院生活也意味着更多的交流与碰撞。在这里,可以接触到不同背景的人,听到不同的观点,在讨论中拓展自己的视野。这些经历,不仅帮助我深化了研究能力,也让我对未来的发展方向有了更加清晰的认识。
这两年里,我结识了许多来自中国的留学生和日本学生。有的是短期交换生,有的是长期在日本学习的同学。能够与不同背景、不同成长环境的人一起学习与交流,是一段非常珍贵而难忘的经历。正是在这样的相遇与对话中,我更深刻地体会到跨文化理解的意义。未来,我也希望会有更多中国留学生来到兵库县立大学,让中日之间的理解与合作,在学习与对话中不断延续与加深。



