かんなび 学びいろいろ、環境人間学部のみちしるべ。

2023.05.13

スカイマーク株式会社勤務(2020年卒)/毎便が一期一会。客室乗務員として、おもてなしも、安全安心も全力で。

幼い頃から憧れていた、航空業界で働いています。

大学卒業後、航空会社に入社し、羽田空港のグランドスタッフとして搭乗手続きや搭乗案内などの地上業務に従事しました。ゲートリーダーという搭乗ゲートの責任者も務めた3年間の経験を胸に、この春から今の会社に転職。念願の客室乗務員として働いています。現在は羽田空港をベースに、多い日は1日4便に乗務。一度乗務すれば3泊4日というスケジュールが基本です。業務は想像以上に大変ですが、お客様と時間を共にでき、直接コミュニケーションを図れる仕事に大きなやりがいを感じています。

ゼミを通じたつながりは、今も。

客室乗務員をしていた母に影響を受け、私も物心ついたときから航空業界で働きたいと思っていました。客室乗務員を目指すなら、語学系や観光系の学科がある大学もありますが、兵庫県立大学附属高校に通っていた私は、高大連携授業などを通じて以前から親近感がありました。また、国際系だけでなく社会福祉系など、いろんな分野が学べることにも魅力を感じました。

大学在学中は、イギリス文学を研究されている寺西雅之先生のゼミに所属。1900年代と2000年代の本や映画を題材にして、言葉の使い方やニュアンスの違いについて比較研究を行いました。ゼミの先輩には客室乗務員になられた方がいらしたので、就職活動の際にはいろんな相談をさせていただきました。今は、私のところにも航空業界志望の後輩から連絡が来るようになり、同じゼミで良いつながりができています。

ハワイ大学研修修了パーティーにて

語学研修で、多様な価値観を共有できた。

在学中は1カ月間、ハワイ大学に語学研修に行ったことも印象に残っています。授業はもちろんすべて英語。私自身、いろんな国から学生が集まる環境での国際交流は初めてでした。そうした環境で、現地の学生とディスカッションをしたり、いろんな国の人々と話したりした経験は、私の中の価値観を大きく広げました。特に、自分の考えを表現しながら、相手の意見を受け入れてアプローチするというコミュニケーションの取り方は今の仕事にも生かされています。環境が異なるさまざまな人間が、多様な価値観の存在を共有する。社会共存を学ぶ環境人間学部らしい学びができたと思います。

ハワイでお世話になったホストファミリー

お客様満足に正解はない。だから、追求し続ける。

当たり前と言えば当たり前なことですが、お客様とのファーストコンタクトを担うグランドスタッフを経験した私は、「お客様には、お金を払って乗っていただいている」という意識が人一倍強いかもしれません。乗客のみなさんに「この便を利用してよかった」と思ってもらえるためにはどうしたら良いか、時には先輩にも相談しながら、常に意識して務めています。

こう語ると、客室乗務員はサービス業、とイメージされる人もいるかもしれませんが、航空業界には『1に安全、2に定時性』という言葉があり、お客様の安全を守り、無事目的地までご案内することが私たちの仕事。入社後に行われる研修のほとんどが、保安関連の訓練に費やされます。万が一のときも、きちんとした知識と行動ができるように瞬時に判断し、お客様に安心感を与えられる存在になることが、私の目下の目標です。

スタッフ全員で、無事に目的地までお届けする。

毎便行われるグランドスタッフと客室乗務員の引き継ぎの際には、安全を考える上で、時には、立場の違いから意見が食い違うこともありますが、それも「みんなで飛行機を飛ばしている」という共通意識があるがゆえのこと。安全に、快適に目的地までお運びするために、スタッフ全員がより良いあり方を考え、実践しています。

一方で、関連部署が引き継いでサプライズを行うのも、空港業界ならではの慣例かもしれません。グランドスタッフとの引き継ぎで、当日誕生日の方や「この日が人生初のフライト」となる赤ちゃんやお子さんがいらっしゃるという情報を入手すると、グランドスタッフや客室乗務員らでメッセージを書いてお渡しすることもあります。

私が就職した2020年頃から世界中がコロナ禍に見舞われました。空港も静まり返り、国際便の方には誰一人歩いていないという状況も続きました。数年を経た今、空港にも賑わいが戻り、満席便も増えている光景を目にし、(私はこういうところで働きたかったんだ……)と、改めて喜びを噛み締めているところです。

環境人間学部は視野を広げ、興味を深めるチャンスがある

まだ、将来のことが定まっていない人でも、いろんな分野を垣間みられるのが、環境人間学部の魅力だと思います。私の同級生には私と同じくエアライン業界を目指す人は少なかったのですが、目指す分野が異なる人、自分の知らない分野を得意とする人などさまざまな学生が集まっているので、(こういう分野もあるんだ、こんな仕事もあるんだ、こんな考え方もあるんだ)と、視野が大きく広がった4年間でした。就職へのサポート体制も整っていて、先生も親身に応えてくれます。面接練習も充実した時間でした。

そして、大学時代には自由な時間がたくさんあります。今ある時間を有効に使って、少しでも興味があることには迷わずチャレンジしてほしいです。

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