【授業プロジェクト】「公衆栄養学Ⅱ」でSDGs推進のための朝食レシピを考案ー優秀3レシピを公開!
「公衆栄養学Ⅱ」担当教員 中出麻紀子
3割弱の人が朝食を習慣的に食べていない!?
2015年に国連によって採択されたSustainable Development Goals(SDGs)、最終年の2030年までに、あと7年となりました。SDGsの中に「すべての人に健康と福祉を」の目標がありますが、日本では未だ食生活上の問題が多く存在します。若年成人における朝食欠食もその一つです。
食育に関する意識調査(令和4年3月)の結果によると、20~39歳の若年成人において、ふだん朝食をほとんど食べないと回答した人は15.4%、週に2~3日食べると回答した人は11.1%で、合わせると3割弱の人が朝食を習慣的に食べていないのが現状です。そこで今回、食環境栄養課程の3年生が受講する「公衆栄養学Ⅱ」の授業において、SDGsを推進し、かつ大学生の朝食摂取率向上に貢献する朝食レシピを考案してもらいました。
朝食レシピを考案するという授業課題
SDGsについて学習した上で、SDGsを推進するための朝食レシピ作成の課題を出しました。レシピを考案するにあたり、主に以下の事項に配慮してもらいました。
・主食・主菜・副菜の揃ったバランスの良い朝食であること
・食べ物が農場などから食卓に届くまでの過程において自然環境への負担の低い食材を使用すること
・地域で安価に入手できる食材を使用すること
・朝の短時間で作ることができること
レシピは考案後に試作し、栄養計算も行ってもらいました。
考案したレシピの工夫点等について授業内で全員にプレゼンテーションしていただき、発表者以外の人は各レシピについて5段階で評価しました。その合計得点、栄養バランス、見た目等を考慮し、最終的に以下の3レシピを選定しました。
(1)「1度に3品!?びっくりエコな朝ごはん」 ~おにぎり、みそ汁、のりチーズ卵焼き、温野菜~
考案者:Iさん
【作り方】
① 野菜を切って、クッキングシートで包む(端をねじって止める)。
② お米を洗って通常通りの量の水を入れる。
③ ①の野菜を米の上に置く。
④ そのまま炊飯する。
⑤ ごはんはおにぎりにし、1つは焼きのりを巻いてもう一つはとろろ昆布を巻く。
⑥ 玉ねぎだけを椀に移し、そこに味噌、顆粒だし、乾燥わかめを入れ熱湯を注ぐ。
⑦ 卵に大さじ1の水(分量外)と顆粒だしを入れかき混ぜる。
⑧ のりとチーズを巻き込んで卵焼きを作る。
⑨ おにぎり、卵焼き、温野菜をワンプレートに盛り付けて、みそ汁を添えて出来上がり!
エネルギー 523 kcal
たんぱく質エネルギー比 15.6 %
脂肪エネルギー比 24.4 %
炭水化物エネルギー比 64.4 %
食塩相当量 2.6 g
食物繊維 8.6g
ビタミンC 105 mg
鉄 3.5 mg
(2)2つの味が楽しめる「ジャムと卵のハーフ&ハーフトースト」 レンジで簡単「野菜たっぷりトマトスープ」
考案者:Tさん
【材料】トマトスープ(1人前)
大豆ミート(乾燥)10g(大さじ1)
トマトジュース 45g(200ml1パックの1/4)
水 55ml
洋風野菜ミックス 50g(乱切りの人参・ブロッコリー・カリフラワーをそれぞれ2つずつ)
ミックスベジタブル 20g
コンソメ 1g
塩 少々
こしょう 少々
【作り方】トマトスープ
①大豆ミートをお湯の中に入れて、3分戻す。
②大豆ミート、トマトジュース、水、洋風野菜ミックス、ミックスベジタブル、コンソメを入れレンジで2分30秒加熱する。
③塩、こしょうをかける
【材料】ジャムと卵のハーフ&ハーフトースト(1人前)
食パン 60g(6枚切りを1枚)
マヨネーズ 3g
サニーレタス 25g
いちごジャム 20g(大さじ1)
油 2g
卵 44g(Sサイズ卵1個)
食塩 少々
こしょう 少々
トマト 45g (ミニトマト2個)
【作り方】ジャムと卵のハーフ&ハーフトースト
①マヨネーズを食パンの半分に塗りサニーレタスを乗せる、もう半分にはいちごジャムをぬる。
②フライパンに油をひき、卵と食塩を入れ、炒り卵をつくる。
③入り卵をサニーレタスの上に乗せ、こしょうをかける。余ったレタスはトマトと一緒に付け合わせとする。
エネルギー 397 kcal
たんぱく質エネルギー比 19.8 %
脂肪エネルギー比 24.2 %
炭水化物エネルギー比 56.0 %
食塩相当量 1.7 g
食物繊維 8.2 g
(3)「紅茶茶葉のリゾット」
考案者:Uさん