建築論・建築史的立場から建築設計を主題とする研究室です。建築家はそれぞれ独自のテーマを持って建築を設計します。それは時代や地域や建築家の個性によって様々ですが、決してバラバラではありません。その多様性と根源性を研究しています。
近代建築３巨匠として知られる米国人建築家フランク・ロイド・ライトの研究がライフワークです。彼は自然と緊密な関係を持つ日本文化を賞賛し、２代目帝国ホテルや芦屋に建つ旧山邑邸など、いくつかの建築を日本に建てました。日本文化が彼の思想や作品にどのような影響を与えたのかを研究しています。

ライトが68歳のとき（1935年）に設計した「落水荘（カウフマン邸）」です。2019年に世界文化遺産に登録されました。森に囲まれ滝の上に迫り出したこの住宅は「滝の音を聞く住宅」と言われました。かれは自然と人間とが一体になる「有機的建築」を提唱していました。建築を作ることは「環境と人間との関わり方への問いかけ」と共にあるのです。「環境人間学部」では、まさにそのような「問い」の中で「建築」を学ぶことができます。