かんなび 学びいろいろ、環境人間学部のみちしるべ。

2020.02.15
くらすペディア

ウェブマガジン「くらすペディア」を立ち上げました

私たちの暮らしの未来を探究するウェブマガジン

このサイトは、人間の暮らしの現状や未来について学ぶ高校生、大学生、また、その実現に取り組む実務家、専門家の皆さんに向けて書かれており、そういう方々が何らかのヒントを得たり、人脈を広げたりする場となることを目指しています。

暮らしというと、衣食住とか、家庭のやりくりというように非常に狭くとらえてしまうかもしれません。しかし、「老後の暮らし」「都会暮らし」「豊かな暮らし」といった使い方にみられるように、暮らしとは、私たちがあるライフステージでどのような環境に囲まれて、日々どういった生活を送るか、という意味で使うこともできるでしょう。ここには健康や食生活といった身体的な側面から、労働や消費といった経済的な側面、家族や友人、近隣といった社会的側面、芸術やスポーツ、言語などの文化的側面、さらにこれらの活動を支える施設や自然環境などの物質的な側面などが含まれます。私たちは暮らしという言葉をこのような広い意味で用いていきたいと考えています。

この意味での暮らしはいま、どうなっているでしょうか。農村集落では人口減少によって住民サービスが成立しなくなっているところもあれば、都市では大企業の生産工場が海外に移転し、地域産業が空洞化してしまったところもあります。また、食料品の画一化や生活スタイルの多様化によって食生活が乱れ、不安定な雇用やご近所関係が疎遠になることで家族やそれをとりまく人間関係にも変化が生じています。グローバル化や人口減少、少子高齢化、都市一極集中といった動向の中で、戦後の長きにわたってモデルとされてきた暮らしが成り立たなくなっているのです。

兵庫県立大学環境人間学部はこのような困難を克服するべく教育、研究を行ってきました。困難に向き合う地域の人たちとともに、新しい環境に合った新しい暮らしの形を模索し続けてきました。そして2019年度、これをさらに加速させるために、「くらし×らしさプロジェクト」を立ち上げ、地域と大学教員・学生が力を合わせて、それぞれの地域においてよりよい暮らしを実現するための取り組みを展開しています。

「くらすペディア」はこのプロジェクトの一環で開設したものであり、個々の取り組みを紹介するとともに、それを通して見出された暮らしのためのアイディアや、これまでの研究、教育の実践から得られた知見を広く発信していきます。このサイトを通して読者の皆様が何らかの気づきを得て、さらには新しい人と人のつながりを手に入れていただくことを期待しています。

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